となり
私と母親は支度を済ませ
病院に向かった

病院は朝一の時間なのに
何人かの妊婦さんが
待合室で腰をかけていた
母親は受付を済ませ
私は待合室の端の席に座る

『朝なのに、ずいぶん人いるわね。何分か待つみたいよ』と
母親が私の隣に腰をかける

私は母親の言葉に
何も答えずに私はただ
一点を見つめたまま
脱け殻のように座っていると
突然私の携帯が鳴り響く
『ちゃんと携帯は切っておきなさいよ』と
母親の言葉に私は急いで
携帯を開くとそこには
―着信 真悠…と
表示されていた
私は待合室から外に
勢いよく出て行くと
急いで電話に出た

『もしもし』と
受話器越しから真悠の声がした

『真悠さん?』と
私は答えると
『もえちゃん?ごめんね。昨日は、連絡そのままになっちゃって。もえちゃん、ちょっと大事な話があるんだけど、電話だとちょっとあれだから、近い内に会えないかな?』と
真悠の言葉に私は
『私も会って話たいです。これからは、だめですか?』と
私の返答に
『これから?って学校だよね?私は今日休みだから、大丈夫だけど』と
真悠の言葉に私は
病院から勢いよく走り出し
私は近くのバス停に向かうと
直ぐ様駅に向かった
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