となり
そして私は彼の住む駅に着き
真悠に連絡をした

駅前にあったベンチに腰をかけた
数分すると慌ててきたのか
少しスピードをあげ
真悠の運転する車が
私の前で勢いよく止まると
中から真悠がびっくりした顔で
急いで下りてくる

『もえちゃん、学校は?電話が切れたと思ったら、駅に着いたって電話合ったからびっくりしちゃったよ』と
真悠の言葉に
『ごめんなさい。学校は大丈夫ですから』と
私は弱々しく答えた
『ならいいけど。じゃあ、車に乗ってくれるかな』と
真悠の言葉に頷き
私は真悠の車に乗った

『何処か行くんですか?』と
私の問いかけに
『うん、会わせたい人がいるんだ』と
真悠は曖昧に答えると
車内の中は何故か沈黙が続く

車は数分走り続け
殺風景で何もない場所に
車を停止させると
真悠は車から外に出た
私も真悠に続き車を下りると
『行こうか』と
真悠は言うと歩き出す

少し歩くと少し長い
石段を上がり始めた
私は真悠の後ろから
石段を上がって行くと
やがて茶色の古い門が見える

さらに中に入って行くと
そこがお墓だと気づいた

真悠はお寺の人に挨拶をし
お線香と水桶に入った
おしきみを受け取り再び歩き出す
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