となり
そして私は赤ちゃんを
産むと改めて決心した
それが唯一彼と私が
繋がっていられる
絆が赤ちゃんしかいないと
私は感じたからだった

入院して翌日になると
母親が朝一で病室に来る
『今日も、何か様子見るから、まだ家には帰れないみたいよ。学校には入院することになったって連絡したから』と
母親の言葉に私は軽く頷く

そしてその日の夕方に
私を心配してくれた梨沙子が
病院にお見舞いに来てくれた

『もえ、大丈夫?今朝、先生から入院したこと聞いてびっくりしたし。始業式には倒れるし、新学期始まったばかりなのに、昨日休んだと思ったら、次は入院で心配したんだよ。体調悪いって言ってたけど、そんな悪いの?』と
梨沙子はお見舞いに
持って来てくれた
プリンを食べながら
私の顔色を伺っていた

『大丈夫、ありがとうね。何か色々あって疲れてたのかも。今日は来てくれてありがとね。お母さん、大袈裟で具合悪いって言っても、立ちくらみくらいで慌てちゃって。入院もオーバーなんだよ』と
私は自分のお腹に
彼の子供がいることを
梨沙子には話さなかった

『いつまで入院なの?体調悪いって、病気とかじゃないよね?』と
梨沙子は問いかけ
再び私の顔色を伺う
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