となり
そしてあっという間に
休み前のテストも終わると
学校も終了を迎え
気が付つくと明日から
長い夏休みに入る

休みに入ると今まで
気がつかなかった
蝉の声が響き毎日が暑く
体が言うことをきかない

部活で学校に通うため
夏休みに入ったと
実感がわかなかった

毎日朝早く家を出て
夕方遅くまで部室にこもり
クラリネットを吹く
苦には感じなかったが
暑さで体がだるくて
指が痙攣し震え
口の中に口内炎ができ痛かった

だけど部室から見える
グランドには…
彼も毎日朝早くから
夕方まで走っている姿が見え
それが何故か私には
栄養剤の様に元気が沸く
だけどそれもつかの間に
今日も彼の後ろには
知己が少し離れて立っている

クラスが違うこともあり
知己とは顔を合わすことが
少なくなっていた

私が突然帰ってしまった
あの日から何だか少し
距離を置きたいと自然に感じ
彼女に会わないように
うまく避けていた

一緒に帰ろうと言われても
今は何かしらの理由をつけ
別々に登下校をしていた
特に私達の間に何が起きたとか
ケンカしたとかではないが
何だか知己を見ると
胸の中がモヤモヤする…
それがどうしても嫌だった
知己が彼に近づき話しかける
< 28 / 411 >

この作品をシェア

pagetop