となり
部屋の扉が締まり
真悠は扉の前に立ち尽くし
『空ちゃん…大丈夫かな?』と
彼のことを気にかけていた
直人は真悠の肩を
小さくポンと叩くと
『大丈夫だよ。今はそっとしとくしかない。病気のことを知らされたんだ、平常で居られるわけがない。俺だってきっと、空太と同じようにしてると思うよ。それに、今は一人でいたい気持ちは、真悠もわかるだろ?いずれは、きっと空太だって、自分が言った言葉が、真悠を傷つけたってわかったら謝ってくるさ。空太はそう言う子だ』と
直人の言葉に
真悠は首を横に何度も振り
『うん、うん。空ちゃんは大丈夫だよね。私は何でも耐えられる、だけど今は空ちゃんが、心配で心配で仕方ないの。今日も、実はもえちゃんと碧の所に行ったんだけど、碧の前でもえちゃんに空ちゃんの病気のこと伝えるつもりだった。だけど、もえちゃん、急に具合悪くなって倒れちゃって、そのまま話せずだったんだけど、しばらくは空ちゃんを信じて距離を置いてみて…ってもえちゃんには言っておいたけど。やっぱりもえちゃんには、空ちゃんのこと、話たほうがいいと思うの』と
真悠の言葉に直人は軽く頷いた
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