となり
『早く帰るぞ』と
直人の言葉に真悠は
少し険しい顔をしながら
『空ちゃん、大丈夫かな?目を覚ましても、何も口にしなかったし、食事も食べてくれるかな?空ちゃんのことで、夕方くらいに、先生とお話したんだけど、今後のために治療法をいくつか調べたりするから、少し入院長くなるみたい。学校の方には、体調不良で入院することになり、しばらく休むって連絡しておいたから。私もしばらく仕事休むって会社に連絡したから、私、空ちゃんの所通うからね。直人は、仕事忙しい時期なんだから、私にまかせて』と
真悠はニコッと笑うと
直人はただ
『ありがとう』と
一言呟くとそれ以上
何も言葉を口にしなかった

彼は二人が病室から出ると
目の前に用意された食事に
ゆっくり口を付けると
胃がやられていたせいか
食べ物が受けつけずに
食べ物を出しそのまま
ベッドに横になると
テーブルの上に置いてあった
食事が床に落ちると
ガチャっと扉が開き看護婦さんが
『佐藤さん、どうしましたか?』と
食事が落ちた音に
びっくりした看護婦さんが
病室に入り声をかけると彼は
『気持ち悪いです』と
答えると少し目を閉じた

看護婦さんは再び点滴を
彼に取り付けると
先生を呼びに行く
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