となり
『佐藤さん、大丈夫ですか?』と
先生が彼に問いかけると
彼は口を抑えながら
首を横に振っている
『食事を口に入れたら気持ち悪くなったみたいで、点滴を打ちました』と
看護婦さんの言葉に
先生は頷きながら
彼の胸の音を聞き
『まだ気持ちは悪い?』と
彼に問いかけると
彼は少し小さく頷いた

先生は看護婦さんに
何かを指示すると
看護婦さんは彼に薬を手渡し
彼はゆっくり飲み込んだ

薬のおかけが一晩ぐっすり
眠りにつけると
いつの間にかに朝になっていたのか
看護婦さんの声で彼は目覚めた

『おはようございます。佐藤さん、食事持ってきたけど、食べれるかな?』と
問いかけられると
彼はゆっくりと自分の口に
用意された食事を運んだ

『うん、大丈夫そうだね。今日は午前中から、検査が入っているので、よろしくお願いします』と
看護婦さんは告げると
病室から出て行く

食事を済ませると
真悠が病室に現れた
『空ちゃん、おはよう』と
真悠は彼の衣服を片しながら
挨拶をするが彼の返答はない

しばらくすると看護婦さんが
車椅子を持ち病室に来ると
彼と検査のために病室を出る
真悠は一人病室に残され
少し不安な気持ちでいた
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