となり
直人は真悠の言葉に
何も言えずに自分の
体が自然に震えてるのがわかった

そして真悠は立て続けに
涙を必死に抑えながらも
『空ちゃんが、トイレで倒れたの見ただけで、頭が真っ白になっちゃうくらい、パニックになっちゃうんだもん。この先空ちゃんが、段々酷くなったら、平然でいられる自信ないよ』と
直人は真悠の必死な思いに
自分はただ体を震わせ
自分の無力さを感じ
胸が締め付けられそうになる

『ごめんな』と
直人は言うのがやっとだった
それ以上何も言わなずに
ただ真悠の泣く姿を見てるのが
精一杯なくらい直人は無力だった

そして彼は毎日検査の
繰り返しで気がつくと
入院して4日もたっていた

そしてこの日は今までしてきた
検査の結果で期待できそうな
治療法のひとつを
試してみることになった

朝ご飯を取ると直ぐ様
治療室に缶詰になり
気がつくと治療が終わったのは
昼過ぎになる頃だった

この治療が少しでも
効き目があらわれれば
大分この先彼の負担が
少なくなり進行も
遅らすことが出来ると
真悠も直人も期待をしていた

彼が治療室に入ると
治療室の前の椅子に腰をかけ
真悠は彼が出てくるまで
成功してくれることを
ずっと祈り続けていた
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