となり
時間が長く感じる
真悠は手に汗をかくほど
強く願っていた

昼過ぎになり扉が開くと
ベッドに横になり眠っている
彼が中から運ばれてきた

『空ちゃんは、どうなんですか?』と
真悠は先生に勢いよく詰め寄る
『大丈夫ですよ。長い時間、放射治療をしていたので、眠っているだけですから。このまま2~3日様子を見ないと、何とも言えませんが、頑張って行きましょう』と
先生の言葉に真悠は頭を下げ
彼を追う様に病室に向かった

病室に入ると彼はとても
ぐっすり寝ている
真悠はカーテンを閉め
バックから携帯を取り出すと
椅子に腰をかけた
今日の治療法の報告を
直人にメールするためだ

携帯を開くとメールが
一通受信してある
真悠はメールを開くと
差出人はもえからだった

¨この前は突然倒れちゃってすみません。せっかく空太のお母さんの所へ連れて行ってもらえたのに。あのあと、そのまま入院し、今日退院し家に帰ってきました。何度も連絡しようと思ったんですが、遅くなっちゃって。空太はあれからどうですか?別れてって言われても私は、別れたつもりはない事を彼に伝えて下さい。今は気持ちの整理をする時間が必要だと思います。何かあれば連絡下さい¨ と
もえのメール文だった
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