となり
『すみませんでした』と
直人は先生に頭を下げると
真悠の背中を擦りながら
『真悠、今は先生の言う通りにしよう。空太が病気になったのは、もう変えられない真実なんだ。俺たちが今できるのは、空太の支えになることなんだ。進行は遅かれ早かれ、いずれは空太は歩けなくなるんだ。俺たちがどうこう言っても、何も始まらないんだから。せめて、今はやれることを、出来るだけさせてあげれることが大事なんじゃないのか。治療も大事なことだけど、病室に閉じ込めておくよりも、家に帰って学校に通ったり、友達といれは気分転換にもなるし。今はそう言う身近なことからやって行こう』と
直人の言葉に真悠は
泣きながら何度も頷いた

『そうですね。お父さんの言う通り、今はそれが一番だと我々も思います。私達もこのまま見ているだけではなく、息子さんが退院したあとも、治療法を色々と考えていきますし、息子さんに何かあれば、いつでもバックアップはしていくつもりですから、一緒に頑張って行きましょう』と
先生の言葉に直人は
『よろしくお願いします』と
軽く頭を下げる

そして彼は翌日に
退院を許可され
自宅に帰れるようになった
それは入院してから
1週間経った頃だった
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