となり
『あんなに、泣き虫だった娘が、親に反発してまで押し通した事は、今回が始めてで、私達も困惑したんですが、産むと決めてからからずっと、娘は泣かなくなったんです。学校のほうも、産むとなると他の生徒の手前と言う理由で通うことが出来なくなってしまっても、それでも子供を産むと決めたんです。だけど、昨日久しぶりに娘が泣いたんです。きっと何かよっぽど彼に会いたいと思ったんでしょうね。ですが今は、お父様と同じ意見です。このまま二人を会わすわけには…』と
彼女は告げると
直人は驚きそして椅子から
勢いよく立ち上がる

『もえさんが、息子の子供を?息子が大変申し訳ないことをしてしまい、何て言ったらいいか。もえさんに、そのようなことがあったなんて知りませんで、何てお詫びを。私共も、息子の変わりに出来ることがあれば、できる限りの援助をさせて頂きたいと思います』と
直人は頭を深く下げると
彼女も椅子から立ち上がる
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