となり
私は用意された服に着替え
病室で待っていた

時間が分刻みに進む度に
私は時計を見ながら
母親が早く来ないか
そわそわしていた
今日は一刻も早く
家に帰りたいと思っていた
達也からのメール…
電源が切れてしまい
そのままになっていることが
どうしても気になって
仕方なかったのだ

真悠に言われた通り
彼のことは信じて待とうと
時間を置こうと決めたのに
達也からの届いたメールは
私を不安な気持ちにさせる

トントンと扉を叩き
母親が中に笑顔で入ってくる

『おはよう。会計先に済ませたから、帰ろうか。今度の検診はいつだって?あと、今日市役所で母子手帳を貰ってきなさいって』と
母親は私の昨日の不安をよそに
いつもと変わらない
母親に戻っていた

私は軽く『うん』と頷き
荷物を持ちベッドから下り
母親と一緒に病室を出た

廊下を歩き産婦人科の前に寄り
検診の日を確認すると
病院の外に出た

今日は生憎の雨
外はいつもより寒く
朝なのに夕方のように暗かった
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