となり
大会も無事に終え
優勝は出来なかったものの
銅賞を取ることができ
引退する先輩達は
出来のいい演奏が
最後に出来たと喜んでいた
だけど先輩達とは裏腹に
私はあの日のことが
気になっていたせいか
満足のいった演奏なんて
これっぽちも出来ていなかった
そして長いようで短い夏休みも
先輩の引退と共に終わりを告げ
新学期が始まった
久し振りの教室に入ると
変わりのないクラスメイトの
ワイワイと話をする声
変わったのは休み前と比べて
日焼けして真っ黒の
生徒が目立つだけだ
『もえ~おはよう』と
梨沙子に声をかけられ
私は振り返りながら
『おはよう』と
言うと静かに席につく
『どうした?何かあった?』と
心配そうに私の顔を見て
私は何も言わずに下を向く
『もえ?』と
梨沙子は再び声をかけ
私は梨沙子の顔を少し見て
言葉を飲み込んだ
『やっぱり何かあった?』と
再びの梨沙子の問いかけに
私はあの日のことを思い出し
顔を机に隠し伏せた
『よしよし』と頭を撫でられ
私は自然にまた涙が溢れ
声にならない声で
梨沙子にあの日のことを話した
優勝は出来なかったものの
銅賞を取ることができ
引退する先輩達は
出来のいい演奏が
最後に出来たと喜んでいた
だけど先輩達とは裏腹に
私はあの日のことが
気になっていたせいか
満足のいった演奏なんて
これっぽちも出来ていなかった
そして長いようで短い夏休みも
先輩の引退と共に終わりを告げ
新学期が始まった
久し振りの教室に入ると
変わりのないクラスメイトの
ワイワイと話をする声
変わったのは休み前と比べて
日焼けして真っ黒の
生徒が目立つだけだ
『もえ~おはよう』と
梨沙子に声をかけられ
私は振り返りながら
『おはよう』と
言うと静かに席につく
『どうした?何かあった?』と
心配そうに私の顔を見て
私は何も言わずに下を向く
『もえ?』と
梨沙子は再び声をかけ
私は梨沙子の顔を少し見て
言葉を飲み込んだ
『やっぱり何かあった?』と
再びの梨沙子の問いかけに
私はあの日のことを思い出し
顔を机に隠し伏せた
『よしよし』と頭を撫でられ
私は自然にまた涙が溢れ
声にならない声で
梨沙子にあの日のことを話した