となり
タクシーに乗り
だいたい30分位走ると
『お客さん、着いたよ。ここは一通だから、ここまでになっちゃうけどね。お客さんが言ってた家はこの道を行って、あそこの角を曲がった所だから』と
運転手さんは丁寧に言うと
梨沙子は軽く頭を下げ
お金を払い終え再び軽く頭を下げた

『ありがとうね』と
運転手さんは答え
梨沙子達を下ろすと
再びタクシーを走らせた

『この坂道上がった所だって言ってたよな』と
信吾は言うとゆっくり歩き出す

『はぁ~やっと着いたな。これで空太がいなかったら、マジにへこむんだけど、大丈夫だろうな?』と
信吾は梨沙子を見つめ
溜め息を漏らした
梨沙子は何も言わずに
信吾から少し離れて
後ろからゆっくり歩いていた

坂道を登り終え曲がり角を
曲がると再び梨沙子は
携帯を開き住所を確認した

『えっと、何か手作りの表札が出てるみたいなんだけど。茶色の塗装がしてある小さくて可愛い家だって』と
梨沙子の言葉に信吾は
茶色の家を探すと
そこには手作りの表札に
¨佐藤¨と書いてある
家を信吾は見つけ立ち止まった
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