となり
『空太君の所に連れて行って下さい。今すぐに彼に会わせてもらえないですか』と
梨沙子の言葉に真悠は頷き
『じゃあ行きましょうか』と
声をかけソファーを立つ

梨沙子と信吾は真悠の
車に乗り込むと車は
ゆっくりと走り出した
何分位走ったのか
白くて大きい病院の
駐車場に車が入り込むと
梨沙子の体は急に震え
手には微量の汗をかいていた

車から下り病院の中に入ると
梨沙子の胸の鼓動は
段々と大きくなっていく

『ここよ』と真悠は
病室の扉を開けると
彼が寝ていると思われる
ベッドにはカーテンがしてあり
彼の姿は確認出来ない…

『そ…空ちゃん、体調はどう?』と
真悠は声をかけカーテンを
ゆっくり開くとそこには
梨沙子と信吾が知っている
彼の姿はなく変わり果てた
彼の姿に梨沙子と信吾は
その場に立ち尽くした

『み…瑞木?』と
梨沙子の呼び掛けに
彼の体は反応し
彼は窓から目線を梨沙子に向けた

『えっ…き…木村?』と
真悠は久しぶりに聞く
彼の声に動揺した
< 371 / 411 >

この作品をシェア

pagetop