となり

『もえ…』と
母親は顔を青ざめながら
私の方へ顔を向けた

『お…お母さん？今の、は…話…どう言うこと？空太が何？空太が病気って何？ど…どう言うこと？』と
もえは立ち尽くしたまま
二人に向かって声を荒立てて
大きな声で叫んでいた

『もえ、落ち着いて。空太君が病気って、そんな大袈裟なものじゃないんだからね』と
母親は私の体を擦りながら
落ち着かせ様と必死だった

『お母さんと空太のお父さんが会ったって、何？別れた方がいいって、どう言うこと？』と
なおまだ私は興奮気味に
母親に大きな声で叫ぶ

『おばさん、私はちゃんともえには、言っておいた方がいいと思います。もえには、知る権利があるんだから』と
梨沙子の言葉に私は
母親を振り払うと
梨沙子の所に駆け寄った

『梨沙子。空太は…空太は病気って？何があったの？』と
私の問いかけに梨沙子は
『とりあえず落ち着いて、もえ。瑞木は病気で入院してる』
『梨沙子ちゃん、やめてちょうだい』と
梨沙子の話をさえぎるように
母親が叫ぶと私は
母親を睨み付け
『お母さん、黙ってて』と
叫びつけると梨沙子は
再び口を開いた