となり
『良かった。もえ、気がついて』と
母親は私のおでこを触り
そして前髪をかきあげた

『先生、呼んでくるわね』と
母親の言葉に私は再び
目を閉じると
今度は夢のない眠りについた

眠りについて何時間が
経過したのか再び目を
開けた時には窓からは
明るい日差しが射し込んでいた

『あっ、七瀬さん。目が覚めましたか?気分はどうですか?』と
看護婦さんが問いかけた

『はい、大丈夫です』と
私は答えると看護婦さんは
ニッコリと笑顔を見せると
病室を出ていった
数分すると扉が開き
見慣れた先生の姿に
私の鼓動は早くなった

『七瀬さん、具合はどうですか?熱はないみたいね。また前回同様、何か興奮するようなことがあったのかしら?七瀬さんの場合は、普通の妊婦さんとは違うんですから、もっと安静に過ごさなくてはならないわよ』と
先生の言葉に私は少し
不安な顔を見せつつ下を向いた

『もう少ししたら昼御飯にもなるから、きちんと食事取って、いちお今日まだ様子見で病院に泊まって、大丈夫そうなら明日には家に帰って大丈夫よ』と
先生は告げると病室から出ていく
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