となり
食事を済ませると
彼は部屋に再び戻り
着替えを済ませると
机にセットされた携帯を手にし
メールを打ち始めた
゛おはよう。この間は、悪かったな。わざわざ遠くまで来てくれて嬉しかった。木村の言葉、すげーガツンときた。俺、病気のせいにして全てから逃げてた。だけど、もえがまさか、俺の子供を妊娠してるなんて、夢にも思わなくて…だから俺、やっと決心できたよ。今日、もえに会いに行くよ。色々ありがとうな゛と
彼なりの気持ちを
一生懸命に不慣れな手つきで
梨紗子にメールを送信した

彼は携帯をバックにしまい
机の引き出しを開けると
今まで外されていた
もえとお揃いの指輪を
取り出すとゆっくり指にはめた

『ごめんな』と
小さく呟くと彼は目の前に
指輪をはめた手をかざし
『よしっ』と渇を入れると
部屋を飛び出した

リビングに入ると
『空ちゃん、もう出るの?』と
真悠はキッチンで
洗い物をしながら言うと
『うん、もう出るよ。忙しいなら、俺チャリで行くよ』と
彼の言葉に真悠は
手をタオルで拭きながら
『大丈夫よ。ちょっと待ってて』と
真悠は部屋から自分の
バックを持って来ると
上着を羽織った
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