となり
昼御飯を済ませ午後になると
天気もよかったせいか
私達は病院の外に出る
日差しが眩しく暖かい

『今、何ヵ月になるんだ?』と
彼の問いかけに
もえは気持ちよさそうに
手を広げながら
『ん~?調度、四ヶ月目になるよ。予定日は、今年の冬…12月だよ。まだ男の子か女の子か聞いてないけど、私は男の子が欲しいんだ。空太に似た男の子…』

『俺に似た男の子?』

『そう。空太に似た男の子。きっと空太に似て走るの大好きで、お母さんの私は、いっつもほっとかれて』

『なんだそれ』

『あはは。だけどね、私はそれでも幸せで…息子と私とそして空太の三人で手をつないで歩いて行きたいんだ』

『歩けるかな、俺?』

『歩けるよ、絶対。誰がかけても、幸せになれないんだから。三人でひとつなの』

『そうだな』

『うん』

『なぁ、もえ。もし男の子だったら、俺に名前付けさせてくれないか?』

『空太が?』

『ああ、嫌か?』

『嫌じゃないけど…変な名前付けないでよね、お父さ~ん』

『変な名前って…自分の息子に変な名前ってないだろ?それにお父さ~んじゃなく、せめてパパにしてくれよ~』

『パパ?パパって…』と
笑いながら私は走った
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