となり
『あの男の子が、赤ちゃんのお父さんか。何かとってもかっこいい感じの子だったわね』と
看護婦さんは笑うと
『えっ、そうですか?』

『ええ、とっても』

『本当は、すごい久しぶりに彼に会ったんです。私自身もすごいびっくりしたんですけど、すごい彼が大人っぽくなってて…』

『大丈夫よ。七瀬さんも、初めて往診にに来た時に比べて充分大人っぽくなったと思うわよ』と
看護婦さんは笑みを浮かべた

『じゃあ、今日はもうお家に帰れると思うから、朝食が終わったら、先生がお見えになるからよろしくね』と
看護婦さんは告げると
病室を出ていった

私は看護婦さんがいなくなり
今会話していたことを
思いだしながら一人で
照れながらそして笑った

しばらくすると朝食が運ばれ
私はいつものように済ませ
自分の私物を片していると
母親が病室に現れた

『おはよう。朝食全部食べたの?今日は、もう帰れるのかしら?』と
私の片した荷物を
大きめの袋に詰めると
病室の扉が開いた
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