となり

私は自分が思うほど
ずるくて卑怯な人間なんだ
彼よりも知己のことを選んで
いい子ぶろうとしてたんだ…
結局は自分が一番可愛くて
彼を誰にも渡したくないって
ズルいこと考えてる

知己は私の頬を叩き
『協力するって言ったじゃん。いつだってそう…今も昔も私の欲しい物、全て横から持って行く』と
私は知己の言葉が
理解できなかった…

私は気付いていなかったのだ
私が知己に憧れていたと同時に
知己も私に対して
同じ憧れを抱いていたことにー

小学生の時に知己は
地味な私といれば
自分が可愛いく見える…と
そんな軽い気持ちで
始めは私に声をかけたが
それは裏目に出てしまい
始めて知己が好きになった
男の子は一緒にいた私を
好きになっていたことを知り
始めは仕方ないと諦めていたが
それは何度も同じことが起こり
次第に私を重荷に感じていたと
知己の本心を知ってしまった