となり
『俺の両親は、中学になる時離婚したんだ。俺の父さんと母さんは、高校時代に知り合って恋に落ちて付き合ったらしいんだけど、一度二人は別れて、お互い大学に進み、大学で再会して、卒業と同時に結婚したらしいんだけど…』と
彼の言葉は濁る…

そして彼の母親と父親が
結婚をするまでの
沢山の出来事を彼は
ゆっくり語り始めた

彼の母親の¨碧¨には
小、中、高校が一緒で
いつも一緒にいた
幼なじみの¨真悠¨と言う
将来もお互い子供が好きで
幼稚園の先生になりたいと
同じ大学を受験して
通うほど仲が良い親友だった

碧はおしとやかな女性に対し
真悠は元気の固まりと言う
まったく正反対な二人だったが
お互い家族よりも
居心地のいい存在だった

大学に入り真悠は
ひとつのサークルに入り
そこで知り合った
¨直人¨―彼の父親に惹かれ
付き合うようになる

それが二人…いや
三人の大きな歯車が絡み合い
少しづつ崩れていくことを
三人はまったく気付かなかった

彼の話はまるで私と知己と彼―
三人の運命と重なり
私の心臓は今にも
張りさけそうになっていた
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