となり
それからしばらくして
真悠の強い薦めで
直人と碧は付き合う様になり
そして直人が卒業間近に
碧が妊娠をしてしまい
直人の卒業と同時に
二人は結婚したと言う

彼は少し涙を浮かべながら
両親の昔話を話をした
そして私は何も言わずに
ただ彼の隣に座り聞いていた

『母さんは、父さんのこともその真悠さんのことも、本当に心から大切に思っていたんだって。自分が幸せだったのは真悠のお陰だって何度も言ってた。だから今度は真悠が幸せになる番だって、父さんを行かせたって、だから父さんを嫌いにならないでね。って、母さんは、俺に謝りながら言ったんだ。母さんは幸せって言ってたけど、結局一人になったのは母さんで、父さんも簡単にその真悠って奴の所に行くなんて俺は許すことなんてできねぇ』と
少し怒りと震える声で言った

ずっと下を向いていた彼は
『母さん、本当に幸せだったと思うか?』と
私を見つめ問いかけた

私は大きく息を吸い込み
暗くなった空を見つめ口を開く
『そ・う・た。空に太いって書いてそうた…、なんで空太って名前になったか、知ってる?』と
私は彼に尋ねると
彼は不思議そうな顔をした
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