となり
空港に着くと
見慣れた制服を着た
生徒がチラチラ歩いている

『行ってらっしゃい。気をつけて行くのよ。お土産楽しみにしてるからね』と
母親に見送られると
私は空港内に入る

中はまだ朝方なのに
人がワサワサしていて
広くて迷いそうになる

『もえ、おはよう』と
肩を叩かれ振り返ると
梨沙子が立っていた
私は少し安心し
『おはよう』と
挨拶仕返しそして梨沙子と
集合場所へと向かう
ターミナルに着くと
クラス順に生徒が並んでいた

『班の点呼を確認して全員揃ったら伝えて下さい』と
先生が声をかけた

林間学校は常に決められた
班行動になっていた
班は事前に個人個人で決め
四組グループと
六組グループの
二種類に分類された

私の班は梨沙子と彼と
¨小沢信吾¨と言う子の
四組グループを作った

『まだ、瑞木と信吾来ないね』と
梨沙子は自分の荷物の上に座り
アクビをしながら
退屈そうにしていた

『おはよう』と
信吾が声をかけると
『おせ~しぃ』と
梨沙子は信吾に言葉をかけると
二人は北海道の話をし始めた
信吾と梨沙子はもともと
小学校が同じだったせいか
仲がよく教室でも
一緒にいる姿をよく目にした
< 87 / 411 >

この作品をシェア

pagetop