となり
そして柵に乗り上げて
何人かの人が騒いで見ていた
とてもライオンは人気だった

信吾は写真を撮りながら
歩き続けると急に大きな声で
『あっ、ペンギンだってよ』と
走りながらはしゃいでいた

『きゃ~。ペンギンがスイスイだって』と
梨沙子は信吾に続いて
ペンギンを指差している
そこには人が水の中を
歩いてる様に感じる
水槽の中がトンネル状になった
仕組みになっている
上を見上げるとペンギンは
気持ちよさそうに泳いでいた
それはまるで空を
飛んでいるかのように
とても綺麗な光景だった

一通り見終えると
お昼を少し回っていた
『腹減った~』と
信吾が口を開くと
梨沙子はパンフをパタパタと
顔を扇ぎながら
『足痛い。疲れた』と
ダルそうに歩いている
さっきからハシャイでいた
二人は既にバテバテな様子だ

『どこか座るか?』と
彼の言葉に梨沙子は首を
縦に何度も振りながら
¨うんうん¨と
何回も繰り返し言う
その横で信吾も同じ様に
お腹に手を当てながら
『どっかで飯食おうぜ』と
ヘロヘロ気味に答えた
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