星にキス。

*放心。【absence of mind】





翌日…… 学校へ登校した。


「あっ、ナツーっ! おはよう」


「ハル……。 おはよ」


――― ん?


ハルがあたしに挨拶したと思ったら、急に笑い出した。


「もうっ、ナツったら、なんて顔をしているの? ひとまずナツの受験は終わったんだから、少しは休んだっていいんだよ?」


「うーん。 わかっているんだけどね……」


「“落ち着かない”って顔、してる」


まぁ…… あながち間違いではない。


合否が出るまで落ち着いていられない。


“不合格だったら―――” なんて、毎回考えてしまう。


不合格なら、不合格でセンター試験で頑張ればいいんだけど。


「なんか、勉強のやる気が出なくて……」


「そりゃ、そうだよ。 ナツはずーっと勉強していたんだから、今は休むときなんだよ!

帰りにいつもの、ファミレス行こう!」




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