星にキス。
*対面。【want to meet them】
終業式も終わり――― 冬休みになった。
「ナツーッ、準備はいい?」
「もう出来たよー」
今年の冬は、特に寒い。
完全防備をしていても、寒さで肌がチクチクする。
少し温まる車内に乗り込んだ。
「よーしっ!! 出発っっ」
翔ちゃんの家を目指して、お母さんが車を動かす。
車で翔ちゃんん家まで約1時間くらいらしい。
引っ越して以来、あたしが翔ちゃんん家に訪れたのは小学生の時だけ。
あれから何年も経った―――。
だから、記憶が曖昧な部分がある。
「お母さんもおばさんと連絡取り合っていたんだね」
「ナツ程じゃないけどね。 たまに話す程度」
「もうっ、翔ちゃんの進路の決まっているならあたしに教えてくれたらよかったのに」
久しぶりに会える――― そう思うせいか、あたしのテンションはやけに高い。