星にキス。
そう考えると…… ハルと同じ国語の授業を取らなくてよかったと思う。
ハルは現代文で、あたしはその時間古典。
古典の先生は普段から教わっている先生だから、なにかとやりやすい。
「あーあ、あたしも現代文じゃなくて古典にすればよかった」
「でもさー、ハルは古典って受験で必要無いじゃん」
「そうなんだよねー」
ハァーと、大きなため息を吐いた。
「あとちょっとなんだから、頑張ろうよ」
「だねー」
学校の夏期講習はあと数日。
それからは自宅で受験勉強になる。
あたしもハルも大手予備校の夏期講習には参加しない。
二人とも“自分で勉強した方がやりやすい”って意見だ。
サクッ サクッと氷とシロップを混ぜる。
ハルはカルピスのかき氷。
「カルピス、おいしい?」