星にキス。
そうだ。
お母さんも“春休みならいい”って言ってくれた。
だから……。
「3年生が終わった、春休みに遊びに行きたいと思います」
「そうね。 その方がいいかもね」
よかった。 おばさんも少し、納得してくれたみたいだ。
「じゃあ、春休みに……」
「待っているからね」
「はい」
“それでは……”と言って、電話を切った。
自分が今、何をやらなくてはイケないか…… わかっている。
机に向かって座っているものの、ペンが全く走っていかない。
それもこれも……。
「あたしの初恋って翔ちゃん、だったんだ」
初恋の相手だという、翔ちゃんが気になる。
今まで、翔ちゃんがこんなに気になることなんて無かった。
たまに、思い出す程度だったのに。
お母さんに言われた言葉が頭から離れていかない。