星にキス。




ハルは“総合大学”ってところが気になっていたんだ。


決して、そこの大学が悪いわけではない。

むしろ、そこに入学することをすすめたいくらい、良い大学。


「あたしには広い大学は合わないんだよ」


「そっか。 でも…… あたしもそうだなー」


あたしとハルの志望校は違うけど…… お互い、規模の小さい大学を志望している。


「ナツは、大学決めた? やっぱり……」


そうだ。 ずっと迷っていた、あたしの大学。

やりたいことがわからずに進むのか、曖昧な気持ちで進学するのか。


「決めたよ。 ちゃんと……」


「そう」


この夏休み。 悩むだけ、悩んでみた。


夏休みが明けると、進路の話しがある。

推薦、センター、一般受験。

各々(オノオノ)の受験方法が本格化しはじめる。


夏休みの終わりが、目の前に迫って来ている―――。




< 73 / 155 >

この作品をシェア

pagetop