星にキス。
ハルはあたしの進路には、反対だって――― ずっと、気づいていた。
看護大学とかに進めば、あたしが得意とする理数科目をまだ伸ばすことができる。
でも、姉妹校に進学したら…… 理数科目は、無くなる。
勉強する機会すら、失うことになる。
「苦手な英語の道に進むんだよ? いいの、後悔しない?」
「…… わからない」
「えっ?」
そう、自分でも本当にわからない。
あたしの選んだ“姉妹校”って、選択が本当に正しいのか。
間違いなのかもしれないし、正しいのかもしれない。
「ハルが言いたいこと、わかるよ。 でもさ、本当にやりたいことがわからないでそっちの道に進むくらいなら…… 今、出来ることをたくさんやりたい。 看護とか、そっち以外に世界に自分の視野を広げてみたい」
あたしの視野が、どれ程狭かったか――― 今回の受験で思い知った。