星にキス。
当日の受験科目は現代文、数学ⅠA、英語。
大学側の先生たちが、高校の評定と当日の試験、面接結果を吟味して合否の出される推薦入試である。
「なんで、そんな大変なことするの?」
誰もが持つ、疑問である。
せっかく、あたしには“姉妹校推薦”という、比較的簡単な入試方法がある。
それを棒に振って大変な受験方法を選択する。
「特待生って言っても、ほんの数人だけで合格基準さえ満たしたら普通に合格なんだ」
「それは知っている。 あたしが聞きたいのはッッ!」
「試したいの!」
「…… えっ?」
あたしは…… 自分の力を試したかった。
馬鹿みたいに…… がむしゃらに勉強してきたこの3年間のあたしの結果を、自分の力で“合格”って形にしたい。