星にキス。
あたしからしたら“推薦”なんて、ただの人物確認の入試にしか過ぎない。
あたしはそれよりも、自分が頑張ってきた“勉強”と言う面を最大限に見てほしい。
それで、合否を決めてほしい―――。
特待生なんて“どうだっていい”のが本音だ。
「なんか…… ナツ、らしいね」
「そう?」
口角を緩めて、ハルが笑いながらソフトドリンクに口をつけた。
「その負けず嫌いな性格。 丸々、でているよ」
「そんなんじゃないから」
「いっそ、特待生選抜推薦入試を受けるんだから“特待生”狙っちゃいなよ!」
「えーっ、なんか大変そうだよ。 あたしはそこに合格さえ出来たらいいんだって」
特待生なんて、カッコイイと思う。
でも、特待生なんて……。
「なんか、頭良くなきゃダメって感じがしない?」
「…… 確かに」