黒い飴玉
記憶喪失
「ここは……どこ?」
気付いたら何故か私は奇妙な部屋の真ん中に立っていた。
黒と白の2色のみの薄気味悪い部屋。
黒い天井に白い床、壁紙は白黒の市松模様。
所々にある家具も色がなくなったように黒で統一されている……。
どうして私はこんなところにいるの?
しかも何かが刺さったような穴が所々開いた服を着て……。
思い出そうとしても思い出せない。
出てくるのは私の名前、通っている高校、そして最近の記憶だろうか……友達と一緒にクレープを食べながら下校した事くらいだった。
そこから今までの記憶が欠落したように思い出せなかった。
それでも無理矢理思い出そうとするが、その度胸が苦しくなるような妙な感覚が出てくる。
まるでなにかを忘れているようで何かが頭に引っかかっているようだ。