愛し過ぎたから


『ちょ……ちょっと待ってよ……。』


藍田は、かなり重たそうなリュックを床に置くと鞄を開きはじめた。


脱出に必要な道具でも出すのかと、藍田の行動に釘付けになる。


『ほ、ほ、ほら見てよ!』


取り出され渡されたのは……



すごい枚数の写真の束……



どれもこれも全て私がうつっていた。


『ほら、これね、キミの家の前で撮ったの。これは、夜の帰り道でしょ?これはね……』




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