愛し過ぎたから


『隣の辻原ですが、お母さんいらっしゃる?』


『今、買い物行ってます。』


無愛想にそう答えた。


『じゃあ、これ渡しておいてくれるかな?皆さんでどうぞって。』


『わかりました……。』


差し出したお菓子を奪い取るようにしてドアをバタンと閉められた。



私はすぐに家へ戻り数日間は外出をしなかった。




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