涙飴
ブリッ子で自己中で男好き……何となく納得してしまう自分がいた。


「その子は嘘つくような子じゃないし、他の坂中の子にも聞いたんだけど、やっぱり同じ事言われた。
でもさ、別に自分がされたわけじゃないし、華耶の事嫌いになった訳じゃないんだけど……言えなくて……あたしが鳴海の事好きだって」


「でも華耶には大地が居るじゃん!」


あたしは美津菜を元気にさせようと、明るい声を出した。
でも、美津菜の表情は変わらない。


「そうなんだけど……付き合っても直ぐに別れるんだって。
それでまた人の彼氏とか好きな人をとるらしいよ。

坂中の友達は、華耶は自分が可愛いからって周りより上なんだと思ってるんだーとか言ってた。

でもね、さっきも言ったけど、こんな事で華耶を嫌いになりたくない。
だけど、最近の華耶を見れば見る程信じられなくなってきちゃって……」


あたしは、華耶との事を話すべきなのか迷った。


「分かるよ。確かに最近の華耶は分からない時あるし。
じゃあ美津菜の恋は、あたしと美津菜の秘密にしよう!

華耶とは、今まで通り仲良くしよう。
でも、嫌な事とかあったら直ぐに言ってね。
どんな愚痴でも受け付けるからさ」
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