涙飴
「なんで夏休みなのに学校に行かなくちゃいけないんだろ……」


あたしはブツブツと文句を言いながら、教室のドアを開けた。


「お~織原!」


教卓には担任の越谷先生が居た。


「越谷先生!何であたし補習受けなくちゃいけないんですか?
期末頑張ったじゃないですか」


「その頑張りは認めるが、中間がアウトだったんだよな~。でも、たったの三日だから」


渋々あたしは空いている席についた。

周りを見ると、見慣れない顔触れだった。
不良系や引きこもり系ばっかりで、女子はあたしの他に四人程しか居ない。


「さすがに皆赤点は取らないかぁ~」


そう言うとあたしは机に顔を伏せた。
本当最悪……。







「おっ!遅刻だぞ~小野寺」
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