涙飴
『小野寺』という名前に反応して、あたしは伏せていた顔を思い切り上げる。
そこには、紛れもない大地が居た。
「すんませ~ん!部活してたもんで……」
「本当にお前はサッカー馬鹿だな」
越谷先生ががははと笑う。
越谷先生は四十歳とは思えない位の、やんちゃな笑みを浮かべる。
「ただの馬鹿よりましじゃないっすか!」
大地はそう言いながら、周りをキョロキョロと見回す。
そして、あたしと目が合うと、あたしの隣の席に座った。
「ただの馬鹿で悪かったね」
「何だよ姫月!別にお前の事だなんて言ってねーだろ」
「嘘だよ!ははっ」
あたしは、自分が大地と今まで通りに言葉を交わしている事に驚いた。
でも、心臓の音が体中に鳴り響いている。
「ってか知り合い全然いなくてまじ焦った」
それであたしの隣に来たのか、と納得する。
「まぁこの学校偏差値高めだし、なかなか赤点とる奴なんていないんじゃない?あたし達は取ったけど」
そこには、紛れもない大地が居た。
「すんませ~ん!部活してたもんで……」
「本当にお前はサッカー馬鹿だな」
越谷先生ががははと笑う。
越谷先生は四十歳とは思えない位の、やんちゃな笑みを浮かべる。
「ただの馬鹿よりましじゃないっすか!」
大地はそう言いながら、周りをキョロキョロと見回す。
そして、あたしと目が合うと、あたしの隣の席に座った。
「ただの馬鹿で悪かったね」
「何だよ姫月!別にお前の事だなんて言ってねーだろ」
「嘘だよ!ははっ」
あたしは、自分が大地と今まで通りに言葉を交わしている事に驚いた。
でも、心臓の音が体中に鳴り響いている。
「ってか知り合い全然いなくてまじ焦った」
それであたしの隣に来たのか、と納得する。
「まぁこの学校偏差値高めだし、なかなか赤点とる奴なんていないんじゃない?あたし達は取ったけど」