涙飴
「んじゃ、お先!」


「へ?大地もう終わったの?」

気付くと大地はもうバッグを持って立ち上がっていた。


「おう!さっき教えてもらった問題で最後だったから」


「……これから部活?」


「うん」


「頑張ってね!」


「おう!」


そう答えると、大地は部活へと向かった。




そして補習は三日目、つまり最終日になった。


好きだというのは分かったけれど、告白するかどうかは、未だに迷っていた。


確かに今のままで居ても、辛いだけだと思う。

けど、告白したら、結局は華耶を裏切る事になるし、大地だってきっと、友達を裏切るあたしを最低だと思うだろう。


だったらもう、密かに想い続けるのもありなんじゃないかとも思う。



一晩悩んだけれど、結局答えは出なかった。
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