涙飴
アップルパイ
今まで
幾重にも重ねてきた
何層にも
何層にも
重なって
それに気付いた時
貴方に食べて欲しいと思った
……だけど
貴方にはこんなアップルパイ
相応しくないよね
あの子の様に
もっと飾り付けなくちゃ
もっと大きくなくちゃ
もっと甘くなくちゃ
貴方に食べてもらう資格なんてない
分かってる
ちゃんと分かってるよ
いくら頑張っても
あの子の様なアップルパイは
あたしには作れない事も
分かってる
ちゃんと分かってるよ……