涙飴
「で、お前の大事な話は何だよ?」


今、告白する時なのだろうか。
こういうのはタイミングが大事って聞くし、今の大地は何処か上の空で、話を聞いている様で聞いていない。


「後でいいや!それより大地行きたいところない?」


「後でいいのかよ?
大事な話なのに?」


「いいの!まだ時間あるし」


「ははっ!そっか」


あ、笑った。
あたしの胸がまたギュッと締め付けられる。




そんな笑顔見せられたら
期待しちゃうよ?



「あのさ……行きたい所…あるんだけど」


大地がシュワシュワと音をたてるコーラを口に含みながら遠慮がちに言って来た。


「どこ?」


あたしが聞くと、大地は一瞬躊躇してからその場所を告げた。





「……本屋」
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