涙飴
文化祭
「お祭りでいーよね」
そう笑いながら美津菜はあたしと華耶に聞いて来る。
「何が?」
「何が?ってさぁ……話聞いてなかったの?
文化祭のクラスの出し物だよ!」
どうやら意識が何処かへ飛んでいた様で、知らない間に話が進んでいた。
あたしの頭は、昨日の事でいっぱいだった。
あれだけ堪えたのに、絶対五十嵐に泣いてたのバレただろう。
でも、分かった事が一つ。
やっぱりまだ、大地が好きだ。
考えてみれば、本気だったのにそんな簡単に忘れられる訳がないか。
でも、いちいち華耶と大地が一緒に居るの見て、悲しんでいたらきりがない。
分かってはいるのだけれど、どうしても言い様のない悲哀が込み上げて来る。
大地とはあの日以来、一言も言葉を交わしていなかった。
だからかな。
余計、涙が出る。
しかもその涙を五十嵐に見られてしまった。
でも、五十嵐がレポート拾ってくれるとは思わなかった。
もっと冷たい人だと思っていたけど、案外普通なのかもしれない。
そう笑いながら美津菜はあたしと華耶に聞いて来る。
「何が?」
「何が?ってさぁ……話聞いてなかったの?
文化祭のクラスの出し物だよ!」
どうやら意識が何処かへ飛んでいた様で、知らない間に話が進んでいた。
あたしの頭は、昨日の事でいっぱいだった。
あれだけ堪えたのに、絶対五十嵐に泣いてたのバレただろう。
でも、分かった事が一つ。
やっぱりまだ、大地が好きだ。
考えてみれば、本気だったのにそんな簡単に忘れられる訳がないか。
でも、いちいち華耶と大地が一緒に居るの見て、悲しんでいたらきりがない。
分かってはいるのだけれど、どうしても言い様のない悲哀が込み上げて来る。
大地とはあの日以来、一言も言葉を交わしていなかった。
だからかな。
余計、涙が出る。
しかもその涙を五十嵐に見られてしまった。
でも、五十嵐がレポート拾ってくれるとは思わなかった。
もっと冷たい人だと思っていたけど、案外普通なのかもしれない。