涙飴
「字、上手いね」


「別に上手くねぇよ」


五十嵐は俯きながら、ポツリと答えた。

話してみると、五十嵐への恐いという印象はなくなっていった。

正直今まで皆の話からしても、良心の欠片もない様な人なのかと思っていたけど、そうではないのかもしれない、と思う様になった。



それから放課後は毎日文化祭の準備をした。

次の日からは午前の二人も合流したので、五十嵐との会話はほとんどなかったけれど。


そして何とか当日までに屋台を完成させる事が出来た。
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