小さな勇者
やがて梓は“緊急避難”と称して、母親の実家から その学区の小学校へ転校していった。
第1の被害者が出た事について、保護者会が開かれた。
…あたしは参加しなかった。
校長の顔はもちろん、瞳の母親の顔さえ見たくはなかった。
その保護者会の様子も、桝谷さんから教えてもらった。
「酷いもんだった…」
憤りを露わにしながら、彼女は言った。
「事後報告だよ…校長、笑ってたし…」
…はい?
何で笑ったの?
保護者会で校長が言ったのは
『石川 梓ちゃんが転校されました。今は彼女も元気に登校されています。良かったです♪』
満面の笑みで
言葉通り“何事もなかった”かのような口調だったと…。
第1の被害者が出た事について、保護者会が開かれた。
…あたしは参加しなかった。
校長の顔はもちろん、瞳の母親の顔さえ見たくはなかった。
その保護者会の様子も、桝谷さんから教えてもらった。
「酷いもんだった…」
憤りを露わにしながら、彼女は言った。
「事後報告だよ…校長、笑ってたし…」
…はい?
何で笑ったの?
保護者会で校長が言ったのは
『石川 梓ちゃんが転校されました。今は彼女も元気に登校されています。良かったです♪』
満面の笑みで
言葉通り“何事もなかった”かのような口調だったと…。