同居人が男の子!?
多分、怪しげな笑みを浮かべている。
あたしを笑ってる。
『光樹くんってぇ、案外ちょろいんですねえ』
弾んだ声。
やけに静かな廊下に響いた。
光樹がチョロい?
なんの話?
どういうこと?
喉になにかが詰まったように声がでない。
出たとしても…
「ぇっ…」
反抗もできない弱い声。
それもまた宙を舞う。そして余韻を残して消えていった。
手に握るケータイは震えていて、手にはべったりの汗が。
やだやだ。
やだやだ。
聞きたくないよ。