同居人が男の子!?
ケータイをぎゅっと握りしめてあたしは電源を切ろうとした。
『キスしてくれたんだもーん』
そのセリフに手が止まる。
頭のなかが真っ白で、久々に感じた。
いまいち意味が分からなかった頭が次第に状況を理解する。
「キスって……え?」
「あたしと光樹くんだよお、他に誰がいるんですか♪」
わざとらしく声を弾ませ、『でわ』といって電話がきれた。
転校したばっかりだから敬語。あたしはため口。
そんなことはどうでもいい。
光樹…なんでキスしたの。