同居人が男の子!?




不意に呼ばれて反射的に後ろを振り返った。


そこには今まで見せない切ない表情の蓮くんがいて。




「俺、この前キスしたこと、後悔してないから」



まっすぐあたしの瞳を捉えた。

揺れる瞳に。

高なる心臓。



後悔してないってことは…まだあたしのことが好きなんだ。て気づく。



「………っ。じゃあねっ、蓮くん…」



あたしはその言葉に返事を返せずにいた。

だからさっさと挨拶をして家にはいった。



呼び止める蓮くんの声を聞かないふりをして。
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