同居人が男の子!?





大きくため息をついて、俺はまた腕のなかのプリントを持ち直した。



「怒んないの…?」



おどおどした唯花にシャツの裾を軽くひっぱられた。



「………怒ってるよ」


そう言って、その小さな手を払う。






自分でも驚いた。

もっと頭にくると思った。


でも、そうでもなかった。



余りイラつかない自分に自分自身が一番驚いた。


どこかに安心感があったのかもしれない。
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