同居人が男の子!?
「なんで…目、合わせてくれないの?」
目を見なくても分かる。今の美緒の表情は泣くのを我慢している。
震える声で俺は察した。
「なんで美緒は普通でいられんの?」
自分で発した言葉と共に、乱暴に身体が勝手に動いた。
気づけば涙目の美緒を壁に押し付けていた。
熱っぽい瞳に思わず怯みそうになった。
そんな場合じゃないけど。
「普通にいられるって……っっ」
その言葉は聞きたくない。それ以上はいらない。
ただ、言葉を聞きたくないだけで、意味もないキスを唇に落とす。
時折漏れる甘い声に身体が痺れそうになった。